温泉とは何か?

2020年6月13日


温泉って何だろう?

温泉と呼ばれるには条件があるのです。ある一定の温度がある事。もしくは19種類の定められた物質の1つ以上含まれている事が温泉法で定められています。

Q-1 何度以上の地下水が湧くと温泉?

温度は国ごとに違います。それぞれの年間の平均気温より高い地下水が湧くと温泉と定めています。有馬温泉のある神戸市の平均気温は2019年は17.7℃です。でも日本では25℃以上の地下水が湧くと温泉と定めています。実際日本の平均気温は25℃もないのですが、温泉法が定められた時は台湾がまだ日本の領土で、台湾の一番温度の高い所が25℃だったのです。法が改正されれば基準が下がるかもしれません。

Q-2 定められた19の物質ってなに?

詳しくは日本温泉協会のサイトをご覧ください。

 

Q-3 身体に良い療養泉ってなに?

療養泉には10種類あり、それぞれ効能があります。有馬の温泉は10種類のうち8種類の成分が含まれているのです。だから万病に効くと言われています。
でも酸性泉と硫黄泉の2種類は含まれていません。
その2つの泉質は火山性の温泉の特徴なのです。草津温泉は酸性性。九州の阿蘇の方は硫黄泉が多い。有馬は火山性の温泉でないので含まれていないのです。
10種類の療養泉の種類や効能に興味のある方は、こちらのサイトをご覧ください。

 

Q-4  高張泉・中張泉・低張泉という種類があります。

人間の身体の塩分濃度は約1%と言われています。お吸い物の塩分濃度と同じです。温泉に含まれる塩分が人間の身体と同じ1%だと中張泉。プールの様に塩分が入っていない温泉は低張泉。逆に海水の様に塩辛い温泉は高張泉と呼ばれます。
有馬の源泉は海水の塩分濃度の1.5倍から2倍あります。濃い所で6%の塩分濃度があるのです。浴用として利用されている温泉としては世界一塩辛い湯だと言われています。

 

Q-5 ナメクジの駆除に塩をかけるの知っていますか?

カタツムリの殻がない形をしているナメクジ。最近見かけませんが、湿気た所に出没する不快な奴です。
こ奴に塩をかけると、体の水分が塩に吸い込まれて小さく硬くなってしまいます。
高張泉に入浴すると身体の水分が湯に取られます。逆に温泉の成分が身体の中に入っていきます。有馬の湯の成分は多種多様大量に含まれていますので、塩分の作用で身体の中に取り込まれるので、万病に効く名湯中の名湯と言うわけです。

ご注意!

有馬の湯は最高だ!・・・と決して長湯をされないように。そして湯上りには水分を補給して下さい。

 

【 雑学 】

有馬温泉が世界一塩辛いって言うけど、死海は?

 

神戸港の塩分濃度は3%、太平洋の真ん中で4%といわれます。有馬の一番塩分濃度の濃い泉源で6%といわれています。ところが死海の塩分濃度は33%もあります。
死海は海抜マイナス433mと非常に地面から低い所にあるのです。まわりから大地に含まれている塩分がヨルダン川によって流れてきます。死海のある場所は、年間の降水量が極端に少なく雨がほとんど降りません。
そして気温が夏場で39℃、冬場でも23℃と高い為に、水分が蒸発します。だからどんどん塩分濃度が濃くなっていくのです。

死海は平均で1年に1m水面が低下しており、このままでは2050年までに完全に干上がると予想されています。もし行かれるのであれば今のうちです。