有馬温泉 創世記 その1

2020年5月31日


今、湧いている有馬の温泉は600万年前のもの

今日、有馬に来られて入浴する湯は600万年前に地球の内部に取り込まれた海水が起源です。

600万年前といっても分かりにくいと思います。そこで46億年という地球の歴史を365日のドキュメンタリー映画にまとめたとすると、地球の誕生の瞬間は1月1日0時。600万年前は12月31日の正午になるのです。地球の歴史から見ると極々最近の事なのです。

600万年前は日本列島は東西二つの大きな島に分かれていて、現在の形をしていませんでした。この後、伊豆諸島の島々が東西の二つの島の間に入り込んで、現在の日本列島が出来上がるのです。その時すでに琵琶湖が出来ていました。琵琶湖は世界3番目に古い湖だそうです。

この頃に猿人がヒト族とゴリラ族に分かれたといいます。

地球最後の氷河期と呼ばれるヴェルム氷河期が7万年前、大晦日の23時52分から始まります。

氷河期は海水の水分が蒸発して雪として陸地に積もったので、海面が最高で100mも現在より下がっていました。

すると現在のマレー半島、タイランド湾の広範囲の大陸棚が陸地だったのです。その広い大陸はスンダランドと呼ばれています。そこに我々の祖先、モンゴロイドが誕生しました。

スンダランドのモンゴロイドは、マンモスを追って北のモンゴルの方へ進んだ。この人たちを北方系のモンゴロイドとよんでいます。一方南方系のモンゴロイドと呼ばれる人々は、海面が下がっているので太平洋を取り巻くように日本列島や北アメリカ、南アメリカへは陸続きで進めました。また南のオーストラリアの方にも進み太平洋を取り巻くように暮らしました。

当初日本列島には、南方系のモンゴロイドが住み着いたのです。

1万年前、つまり大晦日新年のはじまる80秒前に氷河期が終わり、海面が上昇し日本列島が現在の形となったのです。
縄文式土器の発生が1万年前。
縄文時代は、採集・狩猟。漁労が生活方法だったので小高い丘の上に住居がつくられました。

早期の頃は洞窟が利用されていたが、その後は竪穴住居が一般的になった。後期は平地に石を並べて住居の中には煮炊きの為の炉が設けられていました。

日本列島に渡来人がやってきた!

農耕・牧畜が行われるようになると、自然に頼っていた狩猟生活に比べて生産性が向上する。そうすると富の蓄積が行われ、貧富の差が生じて階級が生まれるようになる。体格も変わっていった。

紀元前3000年からエジプトやメソポタミアで青銅器が使われるようになり、紀元前2000年には融点の高い鉄器が使用されるようになる。中国では紀元前600年ごろの春秋戦国時代に鉄器が使われだした。
戦いが起こると支配した所と、連絡を取る必要が生まれ文字が発達する。

紀元前221年前に秦が中国を統一した。その後漢に変わるが、この時代に日本に農耕が伝えられ、同時に鉄器・銅器も伝わった。これが弥生時代。
弥生文化は大陸と近い北九州から広まり、稲作という高度な技術が伝わったという事は大陸から多くの人々が移ってきたと考えられる。

4世紀後半以来、秦氏と呼ばれる多くの中国人や朝鮮人が日本にやってきた。この人たちを渡来人と呼ぶ。
渡来人は、大部分が技術者で陶器・織物・鍛冶・木工・酒造のほか、土木技術や農業技術者であった。大和朝廷は彼らを迎え入れ、当時の社会に大きな影響を与えた。

この渡来人たちを支配下に置いたのが蘇我氏だった。

渡来人には仏教信者が多かった為に、蘇我氏は渡来人を抑える為に仏教を推進した。
そこで蘇我氏は仏教反対の物部氏と対立するようになる。結果、蘇我氏が権力の座についたのです。

有馬温泉 創世記 その2